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NIRF PROJECTは、細胞周期制御因子NIRFと、癌などヒト疾患との関連性を研究する組織です。

TEL. 024-547-1871

〒960-1295 福島市光が丘1番地
福島県立医科大学 NIRF PROJECT 事務局

研究内容紹介STUDY

癌と細胞周期

癌は、細胞分裂の異常から生じます。正常細胞では分裂の過程(細胞周期)は、極めて厳密にコントロールされています。ところが癌細胞では、この細胞周期の制御にトラブルが生じて異常な増殖を始め、形態的にも機能的にも、大きな病的変化が生じます。無限に増殖を繰り返す癌細胞は、遂には人を死に至らしめるほど莫大な数となってしまいます。


細胞周期制御因子NIRFとは

NIRFは、当研究会の森らにより2002年にクローニングされた遺伝子です。NIRFタンパク質は、G1/S期を制御しています。わたしたちは、NIRFが細胞周期のうちG1/S期以外の局面にも関わっていることを見出しており、また、多くの重要な癌遺伝子や癌抑制遺伝子と生体内で結合していることも発見しました(論文未発表)。さらに、癌細胞においてNIRFの発現が異常となっていることを示す証拠が揃いつつあります。つまりNIRFは、癌細胞の情報伝達経路において中枢的な役割を担っている可能性があると考えられます。

NIRFを研究する意義

細胞周期の制御機構は数々の遺伝子から成り立っていますが、これらの遺伝子は、単に細胞分裂の調節のみならず、個体発生や細胞の分化と老化、さらには細胞死などにも深く関わっています。私たちは様々な知見を踏まえ,この多彩な細胞機構の中心にNIRFが居るものと想定しています。多くの遺伝子がいかに協調的に機能して広範な生体機能を制御しているかを探ることは現代医学の焦点でありまして、NIRFの機能解明が果たす役割は大きものと考えられます。

医学への応用分野では、NIRFの分子機能を解明することにより、癌を含めた様々な疾患のメカニズムの解明がいっそう進むことが期待されます。また将来的には、NIRFを標的にした分子標的薬等の開発を目指しています。特に他の抗癌剤との併用で、より有効な癌の治療法を確立できる可能性があり、大変注目しています。

バナースペース

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